犬と猫なのに、仲良し❣️

お題「ペットを紹介します」

物心ついた時から、常にペットがいた。最初は日本犬のキク。小さい頃だったので、記憶はあまりない。その次に来たのは、どうも父が知り合いに頼まれて引き取ったボクサー犬のゴン。すでに大きくて、小さい子供には怖くて、あまり近寄らなかった。今にして思えば、かわいそうだった。そして次は、ペットショップで一目惚れしたパンダウサギ🐇🐼。ウサギだけど、パンダみたいに白黒。だけど、ウサギは犬や猫みたいな反応があるわけじゃないから、つまらなくなっちゃって、すぐにちゃんとお世話しなくなってしまった。そして、弱い草食動物のウサギは、夏の暑さにもやられて死んでしまった。申し訳なかったと思う…。

それからしばらく、うちにはペットがいなかった。あるとき、近所の同じ子ども会?の方のお宅に。そこで生まれて初めて目にしたのが、シャム猫🐈だった。数匹飼ってらっしゃって、たくさんいるから余計にかわいく見えるのか、もう一目惚れ😍😍

それまで、周りにネコを飼ってる友人や親族はいなかったし、シャム猫も目にしたことはなかった。

昔から、自分の年齢の友達よりも、オトナと遊ぶのが好きな私は、猫会いたさに、一人でも遊びに行っていた。よく考えたら、ご迷惑だったかもしれないけど。

しばらくして、父が知り合いか知り合いのブリーダーさんに犬をもらいに?買いに?行くことになった。あれだけ猫、猫、とおねだりしている娘を差し置いて、自分だけ犬を手に入れるのがかわいそうと思ったのか、犬をもらいに行って、車に犬を乗せたまま、ペットショップへ。美しいブルーの瞳のシャム猫を買ってくれた!車の中で仔犬と仔猫はご対面。ケンカをすることもなく、くっついていた。あたかも、親兄弟や仲間と離れた心細さを癒すように。

結局、犬が猫を追いかけて、仲が悪そうに見えるのは、後天的なもの。犬の縄張りに、猫が勝手に入ってくるからだったのです。

猫は、その美しいブルーの瞳が宝石のようで、サファイア💎みたいだけれど、サファイアという名前は、なんだか硬くて男っぽいと思ったので、サファイアと並ぶ宝石の「ルビー」という名前に。

2匹を、たまにお庭に放すけれども、ほぼ室内で飼い、夜はルビーちゃんと寝る。大人になってアレルギーテストを受けたら、犬や猫の毛に対するアレルギーがあると出てびっくりしたけれども、当時何も問題を感じなかった。シャム猫で、毛が短いせいもあるかもしれない。

よく鳴くから「ベル」と名付けたシェルティーの犬は、血統書付きというだけでなく、とても美しい犬だった。働きざかりの父は忙しいし、母もピアノやハープのレッスンと家事で忙しい。弟は、外で遊び回ってる年齢。それで、私がお散歩させることが多かったと思う。今みたいに、フンの始末が厳格でない頃でした。

とても可愛がっていても、大学進学で家を離れることに。名古屋が好きじゃなかったし、標準サイズじゃない私には、色々不便だったけれども、東京は大きい人がたくさんいるから、心地よい。もちろん大学生活は、それまでと違って、ぐっと世界が広がるから、楽しい。授業にバイトに、サークル。さして帰省しないといけない理由もなかったので、全然帰らなかった。もちろん、1年に1回は帰っていて、その時には猫のルビーちゃんと、シェルティーのベルには会っていたけど。

大学生活を謳歌していたある日、母から電話があった。ベルちゃんの様子がおかしい、と。と言われても、獣医ではないし、どうしようもない。心配しながらも、今みたいにスマホがあるわけでもない。ただ心配しながら、心の中で祈るだけ。2、3日後、ベルちゃんが死んだと連絡があった。ショック❗️同じく私に2年遅れで大学生となって上京していた弟と一緒に、その日車で深夜帰ることにした。弟はまだ免許取ってなかったから、私が運転。その頃は、まだ高速を飛ばすことができた。350kmぐらい。通常だったら4時間半ぐらいかかる道のりを、どれぐらいで着いたかは覚えてない。暑さで死体が腐らないようにと、氷でところどころ冷やしてあった。柔らかい毛はそのままだけど、もう体は硬くなっていた。悲しいけれど、突然だからか、ずっと会ってなかったからか、涙は出なかった。

ベルちゃんのお葬式をして、家族で裏庭に埋めてあげた。ずっと会ってなくて、ごめんね。。ベルは、10年ちょっと生きたことになる。今でも、我が家で一番美しかった犬。猫のルビーちゃんと一緒に育って、気の強いルビーちゃんの面倒をみたり、若干振り回されていた感は否めないけれど、きっときっと一匹でいるより幸せだったに違いない。。。

 

私が大学を卒業し、就職し、すぐに退職してヨーロッパ留学で移住。ローマ、ロンドン、パリ、モナコ、パリと移動し、ようやくパリに落ち着いた。次の年に何をしてるか、どうしてるか、どこにいるのかわからない、予測のつかない状況だから、ペットどころではない。ヨーロッパが楽しすぎて、アンティーク家具を学んだり、オークションに携わるのが楽しくて、全然帰らなかった。小学生の頃から求めていたものにやっと出会えたわけだから。私の熱意と、業界でも有名な彼と付き合うことで、色々な機会が与えてもらえた。そうしてるうちに、彼が専門家として顧問をつとめるギャラリーが、アンティーク展に出展することになり、私も手伝うことになった。いや、むしろ手伝わせてもらえる、といった方がいいかも?

広い会場の中の、ギャラリーの専用スタンドで、お客様のご案内。カタログをお渡ししたり、補佐的なお仕事。それでも超一流のアンティークギャラリーで働く経験ができて、めちゃくちゃうれしい!滞在許可証の問題で、フランス人のようには働けないから、貴重な機会でもある。ちょっぴり大学時代のイベントコンパニオンのバイトを思い出しつつ、素敵に装飾されたブースで、毎日頑張っていた。ランチは、気分転換に外のカフェやレストランへ。

グラン・パレが会場だったから、徒歩圏内のカフェへ。シャンゼリゼまで行っちゃたら、ちょっと遠いし、混んでて遅くなっちゃうかも。あ!そうだ!あそこにしよう!パリらしいカフェとはちょっと違う、クレージュ・カフェ。ファッションブランドのクレージュがやってるカフェ。典型的なカフェと違って、白を基調にフューチャリスクな近未来感漂う外装と内装。窓際のテーブルに背の高い椅子。外を眺められるこの席にしようっと。

サンドイッチと飲み物を頼んで待つ。携帯が鳴った。日本の母からだ💕

「今ね〜、ちょうどランチでクレージュのカフェに来たところ♪」

返答がない。

なんだか雰囲気が変。

「ルビーちゃんがね…死んじゃった。。。

‼️

‼️

言葉を理解するのに時間がかかった。

「一昨日から調子悪くてね、獣医さんのところに連れて行こうとしたんだけど…。。

間に合わなかった。。最後お薬飲ませようとしたら、もういいって感じで、こっちをちょっとバカにしたような目で見て。。涙声の母。

周りの雑音が止まった。周りの色が消えた。

テレビや映画でよくこういうカメラワークや編集を目にするけれど、まさにその通り。自分だけがこの世界にいるけど、切り離されたような、そんな感じ。どれぐらいそうしてたかわからない。どうやってお金を払ったかも覚えてない。覚えているのは、ちょっと雰囲気がおかしい私に気づいたギャラリーのオーナーが、「大丈夫?なんかあった?」と声をかけてくれたこと。それに対して、私は、「姉妹と、親友を失った。。」と答え、オーナーは、「え〜?ホント〜?」と意に介さない感じで答え、「猫が死んじゃったんです。」と答えたら、「な〜んだ!」と言われた。もちろん、人が亡くなるのとは違う。でも、ペットを大切に飼ってる人にはわかるでしょう。ましてや、子ども時代のほとんどを一緒に過ごし、一緒に寝ていた猫である。ケッという感じで言われても、悲しさは減らない。泣きそうな気持ちを抑え、持ち場に戻る。彼もお客さんとのランチから戻ってきた。彼も私の様子に気づいて、「なんかあった?」

「猫が死んじゃった...」

「繊細」なタイプではない彼。泣き出しそうな顔の私を見て、「ギャハハハ!」という感じ。

「今度、僕が猫買ってあげるよ!」😹と言っている。半分冗談とわかっていても、そんなちょっとした言葉が、こんなときはうれしい。もちろん、猫は買ってもらってない 笑。

それから、ずっとルビーちゃんは、事あるごとに、私の中で行き続けている。毛皮のオートクチュールブランドを作ったとき、そのブランド名は、ルビーをフランス語にしたRubis. メールアドレスも。会社名にしたこともあった。Rubis international.

ルビスインターナショナル。

本当に、彼女の子どもを育てなかったことを後悔している。今、猫みたいな室内犬を飼っていて、重さも似たような感じ。すごく可愛いけれども、自分が選んだわけではなく、私よりも先にこの家にいたし、当然名前も私がつけたわけではない。何より、私が小学生ではないから、同じ気持ちにはならないだろう。ルビー2世として、シャム猫を飼いたいか? よくわからない。今いる猫みたいなミニチュアダックスで手一杯だから❣️