ルーブル美術館が私のものだった時

[http://blog.hatena.ne.jp/-/odai/26006613550729316:title=お題「わたしの宝物」

 

宝「モノ」と言われると難しい。「モノ」は、失くなる。壊れる場合もある。「モノ」が「物」じゃなくてよいのなら、それは「ルーブル美術館が私のものだった『時』」。フランスの18世紀の家具についての論文を書いていたとき、取り扱っている家具職人の手による家具が、ルーブル美術館にあったけれども、一般見学者は、柵の手前から、はるかかなたのその家具を一応は見ることができるだけ。ディテールなんか全然わからない。その家具職人の作の18世紀の本物と、19世紀になって作られたコピー・模倣品との比較について論文を書いていた私は、どうしても、そのルーブルが所蔵しているその家具を見たかった。アンティークギャラリーで展示販売されているものは、修復されたものばかりで、金メッキはピカピカなものばかりだったから。

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家具部門のディレクターは、18世紀の家具のセクションにあるそのコモードのところまで連れてきてくれると、

「じゃ、後ほど。」

と言って、去っていなくなってしまった‼️

 

え?ここに私一人❓ 周りには、貴重な18世紀の家具や装飾品がゴロゴロ。

もし、私が躓いて、破損しちゃったら、どうするのだろう??人類の貴重な宝といえるこれらの物を?

そんな恐ろしいこと考えただけでも、ドキドキ💓してしまう。私が何か盗んでいったら、どうするのかしら?? 家具は大きいから無理だけど、その部品とか?モナリザみたいな金額のものではないけれど、一つ数百万円、一千万超えるようなものもある。考えただけでも、クラクラする。😵‍💫

至福とクラクラを行ったり来たりしながら、ドキドキの一時は終わった。もとより、そう大して調べることはない。自分の目で見て、確認することが大切だったのだから。

広い空間にコモードと私2人ぼっち。十分に堪能した至福の時(とき)でした。